キリマンジャロのアホ


序章:日常に不足したもの

本編:キリマンジャロのアホ
後記:登頂したい人たちに

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
2000.09.19
シロイセカイ(THE SADDLE)

戻る 進む  メニュー

健脚な神様と、ドーネン、そしてご隠居は先に行ってしまった。
私とフクちゃんはカメの歩みをしている。
それをアリとトーマスが見守る。

ふと気づくと、あたりに植物がなくなっている。
ここから先の大地が、生き物を拒んでいることは確かな事実だ。
その時、急激な天候変化が訪れた。
本格的に一荒れ来そうだ。
ザックカバーを装着し、ヤッケのベンチレーションを閉める。
カメラも、腰のカメラバッグから取り出し、ザックの中に収める。
まもなく、雹が我々の体を激しく打ち始めた。
あっという間に白い世界に包まれる。

サドルに着いたころには、天候は少し収まり始めていた。
道はまっすぐにどこまでも続く。
マウエンジ峰が、不気味に我々を見下ろしていた。



この風景を月面のようなと表現する人がいるが、私の記憶では火星のそれに近い。