2007年06月20日
2007年06月21日
2007年06月22日
2007年06月23日-1
2007年06月23日-2

【2007年06月20日】

・フェリー

帆柱の作成は間に合った。
よほど自信があったのか、忠さんは予備の帆柱を持って来なかった。折らずに使ってみせるしかない。
さて、今年は選手の集まりが悪い。
この日、出発する選手は私と南極大城のみ。
フェリーへの積み込み作業と、現地でのテストをするために、忠さんとアキちゃんも現地へ同行してくれる事になった。
現地の風、現地の波、現地の潮・・・。現地でなくてはできないシミュレーションと練習がある。また、大幅に性能を上げたニヌハ2を一刻も早くチームに見せたい。
そして、漕ぎを合わせる練習を開始したい。
忠さんも私も、選手達の早期の到着を望んでいた。

・座間味の海の色

梅雨は完全に明けたようだ。梅雨明けに吹く南の風(カーチベー)が力強く吹き付けている。
カーチベーが吹けば、艇は速くなる。
しかし、風は全ての艇に平等に吹き付ける。
希望と不安が渦巻く中、座間味の海は今年も素晴らしい色を私達に見せてくれた。

・到着

スポーツのイベントである。 アウトドアの旅である。
キャンプ道具も用意してある。
しかし、今年はバックパッカーになる気分ではなかった。
サーキットで戦う「F1チームの監督」にでもなった気分だった。
個人の装備と熱い心は、大きなRIMOWAに詰め込んできた。

・回航

フェリーから降ろしたサバニを組み立て、レースのスタート地点である古座間味の浜を目指す。
新しい帆柱の性能は良好だ。
風を効率よく使うことができる。
リーフ(縮帆)した状態でも充分なスピードが出ている。

低い着座位置を利用して、帆を低めにセットすることによって、海面すれすれの風を掴むこともできる。 艇のバランスや、風上へ上る角度もイメージ通りだ。
また、船体形状の変更により、水の抵抗が少ない。
船体が滑っているのが感じられる。
4年前、小さなニヌハ1で回航したときは、まるでドタバタ劇を見るような状態だった。
いまや、古座間味への回航は、快適なお散歩に過ぎない。

・古座間味

古座間味への回航だけで、艇の特性は把握できた。
早速、係留用のブイを打つために砂袋を沈める。
レースが始まる瞬間まで、この景色を最も楽しむのは、ここをベースにするニヌハチーム。
しかし、今年は「ニヌハ2 最後の戦い」をそれにふさわしい結果で終わらせる事に集中しよう。
忠さんは「シングルでゴールですね」と言った。
アキちゃんは「5位を目指してください」と言った。
2人はレースには参加できないが、選手たちに夢を託して那覇に帰っていった。



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